卒業生の活躍
岩坂 誠浩 平成16年卒
私は、名城大学建築学科を卒業し、愛知県職員として13年目になりますが、行政の建築職員の仕事は大きく3つに分かれています。一つ目は、住宅政策の企画・調整、二つ目は、建築物を建築する場合の指導・許認可、三つ目は、県営住宅や庁舎の設計・工事監理・検査等があります。これらの中で私が経験した業務内容を紹介します。
私の採用後の業務内容
市街地の再開発事業の支援
活気を失っている中心市街地を再生し、安全・快適な魅力ある都市環境を生み出す再開発事業や景観に配慮しながら住環境の整備改善を行う事業を実施するに対して指導・助言等の支援を行っています。私は、名古屋駅周辺の再開発事業や、犬山市の城下町などの景観に配慮したい街なみを整備する事業を担当しました。
公営住宅建設
県内に県営住宅は約6万戸ありますが、昭和40年代に建設された狭小な住宅を対象に、順次、計画的にバリアフリー化や環境へ配慮した住宅となるよう建替えや福祉対応型の住宅となるよう住戸内の改善工事を実施しています。私は、県営住宅の建替事業の計画づくりと個別の建替事業の設計・監理、監督を担当しました。
建築行政
建築基準法に基づく建築確認申請、完了検査や開発許可の審査事務や平成26年度の建築基準法の定期報告制度の改正では、愛知県建築基準法条例改正を担当しました。
そのほかに
派遣制度により国土交通省と東海旅客鉄道株式会社で1年間の研修をしており、国土交通省では、姉歯事件以降の建築基準法改正について法律改正の大きな流れを経験することができました。
また、民間研修では、行政とは逆の立場となって商業施設の改修について企画・調整することを経験することができました。
行政職員は、ジョブローテーションの中で様々な業務に携わることになり、職場ごとに多くの知識を学び、違う視点で状況を整理する能力が必要になりますが、職場内にも多くの大学の先輩おり、様々なアドバイスを受けて今日にいたりますが、これからも、愛知県職員として、時代のニーズを的確に把握しながら業務をしていきたいです。
髙橋 沙英子 平成27年卒
名鉄不動産(株)技術本部設備部に就職し、2年が経過しました。名城大学在学中は、建築音響の分野について学びたく、岡田研究室に所属しました。先生方や研究室の仲間に恵まれ、楽しく大学生活を送ることができ、今でも名城大学生に戻りたいと思う時があるほどです。
業務について
現在所属している技術本部の主な業務を紹介します。主な業務は、鉄道施設の設計監理です。一言で施設といっても、駅舎やそれに関わる店舗やトイレなどお客様に関係するところから、従業員用施設や機器室など鉄道を運営するための施設までと、様々です。
その中で私が所属する設備部は、それらの施設の電気設備、給排水衛生設備、空調設備など設備部門の設計監理を行っています。
さらに設備部では、自社のマンション開発に携わる業務もあります。設備的な部分に不備がないか検査し、自社の物件をよりよくすることも業務の一つです。物件が東京や大阪にあるときは、数日間出張し、数人で何百戸という個数を検査する場合もあります。
私はまだ業務を一人で遂行することはできませんが、オンザジョブトレーニングしながら、設計の技術的な部分や、業務の進め方などを日々勉強しています。
入社してからは仕事を通して大学生以上に学ぶことがあり、知らないことが多すぎて焦る気持ちと、もっと勉強したいという前向きな気持ちで毎日を過ごしています。社会の厳しさを感じる時もたまにありますが、名城大学で過ごした日々や、共に学んだ友人たちを思い出し、頑張っています。
目指すところ
今はまだ右も左もわからない新人ですが、ゆくゆくは名古屋駅周辺の再開発事業にも携わっていきたいと思っております。それを目標に置きつつ、早く技術本部の重要な一員として認めてもらえるように、日々努力しております。
学生へのメッセージ
大学を卒業し、社会人になっても勉強の日々ではありますが、大学で学んだことが無駄になることは絶対ないと思います。現在は建築を学んでいると思いますが、その学んだ知識は、建築に関係ない仕事に就いたとしても、いつか何らかの形で役に立つ日が来ると思います。時間がある学生のうちに、興味のあることにはとことん時間を注ぎ込むべきだと思いますし、なんでも興味を持って学んでいってほしいと思います。
同窓会活動について
今回このような文章を載せて頂けるというお話を頂いた時は、本当に私でよいのかという思いも最初はありましたが、こういった形で名城大学建築同窓会を盛り上げていけるのであればと思い書かせていただきました。とても光栄に思いますし、大学を卒業してからもこうして同窓会を通して名城大学と繋がりがあるのはとても素晴らしいことだと思います。本当にありがとうございました。